四〇年以上がたったいまでは、はっきり言って、あんな設計は通用しません。どれほど家相にこだわる人でも、快適なはずのリビングに日が差さないような家に住みたいとは思わないはずです。そもそも、まともな建築家なら、家相のみにこだわった家など設計しません。住宅建築の基本に反しているし、人間工学の見地からも許されない。何よりも、ほとんどの建築家は家相のことなど念頭にありません。若い建築家のなかには家相の存在自体知らない者さえいます。
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大学の建築学科で教える専門科目には当然のことながら、「家相学」など含まれていないのです。建築家が住宅設計において重視する要素は、日照、風通し、道路との関係、家族の数、主婦の動線、設備、そしてデザイン…。建て主のほうから「家相のいい家に」と注文でもしないかぎり、いわゆる良相の家は建たないでしょう。むしろ、あきらかに悪相の家がいくらでもあるのです。