リビングルームとはそもそもいったい何だろう?住まいのなかで、どんな機能を担う部屋なのだろう。リビングルームは「洋風の居間(ふだんいる部屋)」と解釈されている。だが、わたしたち平均的な日本人におけるリビングルームの使われ方と、欧米人のそれとは明らかに別のものである。彼らの暮らしに接したことがある人なら、その違いにすぐ気がつくはずだ。リビングルームは家族の居間でありながら、いつでも客を招き入れる態勢にある、整然と片づいたパブリックスペースでもあるのだ。
[参考]
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おそらくリビングルームがない住宅など日本にはほとんどないだろう。しかも、その家でもっとも広い部屋がリビングルームというケースは多い。にもかかわらず、そこは決してパブリックな空間ではない。日常的に人を招き入れるにしては、あまりにも雑然としているのだ。「いや、そこは居間なんです。家族がなんとなくいる部屋。リビングとはもともとそういう部屋ですよ」という声がきこえてきそうだ。そうであるなら、日本の家庭の居間が、現在のようなフローリングされた洋風の「リビングルーム」という体裁を持つ必然性は少しもないような気もするのだが……。